3日は節分でしたね(5日も過ぎてからの投稿で申し訳ない限りです)。

私は仕事で地元熊本へ出張中でしたので、実家で子供と豆まきをしました。

鬼の面を被り、子供の投げる豆にリアクションをとり、さらにiPhoneで動画も撮るというマルチタスクで、なかなか大変でした(笑)

 

さて、一見歯とは何の関係もなさそうな節分ですが、栄養面から考察するとなかなかお口の健康に良い行事のようです。

 

お口の健康を保つには、健康な骨を保つ必要があります。骨が歯を支えているためです。

骨の主成分はリン酸カルシウム。次に多く含まれるのはコラーゲン、つまりたんぱく質です。

そのため、カルシウムを含む食品、カルシウムの吸収を良くする食品、良質なたんぱく質を含む食品などを摂ることが健康な骨を保つことに繋がります。

 

まず、節分と言えば「豆」ですよね!ウチの子は煎り大豆が好きなので喜んで食べていました。

乾燥大豆の栄養分の約30%はたんぱく質です。この大豆たんぱく質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれた良質なものです。

それらのアミノ酸を体内で組み合わせることでコラーゲンが作られます。

さらに「大豆イソフラボン」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?

このイソフラボン(赤ワインで有名なポリフェノールという植物性成分の仲間なのですが)には、女性ホルモンの一種であるエストロゲン様の作用があることが報告されています。

エストロゲンは骨の代謝に深く関わるホルモンです。骨粗鬆症(骨の密度が減り、折れやすくなる病気)は閉経後の女性に多いのですが、その原因は閉経によりエストロゲンの分泌量が低下した影響で骨吸収(骨が溶けて減ること)が進むためです。

そのため大豆イソフラボンを摂取することで骨吸収を抑えることが期待できます。

大豆には、そのほかにも脂質、炭水化物、食物繊維、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、ビタミンE、ビタミンB1、葉酸など様々な栄養素が含まれる一方でコレステロールを全く含んでおらず、非常にバランスの良い食品なのだそうです。

コラーゲンと女性ホルモン、美容にもいいですよね(^^)毎日大豆を摂らなくては!!!

 

 

次はすっかり定番になった恵方巻きです。恵方巻きに欠かせない海苔には意外なほど多くの栄養が含まれています。

最も多く含まれるのは食物繊維ですが、実はたんぱく質も豊富です。カルシウムも含まれており、ビタミンはA,Cをはじめとする約12種類が含まれているそうです。

地味だけど意外と栄養豊富な海苔なので、野菜が苦手なお子様には海苔を食べさせてあげるといいと思います…はい、それまさにウチの子です。

 

そのほかには、魔除けになる柊鰯を玄関や軒先に飾り、鰯を焼く煙を鬼が嫌うので鰯を焼いて食べるという習慣もありますね。

鰯はそれ自体に含まれるカルシウムの量もとても多い食品ですが、さらにカルシウムの吸収を助けるビタミンDを多く含んでいます。

ビタミンの大部分は体内で合成できないため食品から摂取する必要があるのですが、ビタミンDは日光を浴びることで体内で生成される珍しいタイプのビタミンです。

ただし生活様式や紫外線の美容への悪影響から日光を十分に浴びられない方や日焼け止めを常用されている方もおられます。そういう方のビタミンD欠乏症=くる病が近年増加しているそうです。

(ビタミンDと言えば骨のビタミンというのが以前の認識でしたが、近年、ビタミンD不足の心疾患、糖尿病、ガン、うつなどへの影響も報告されているそうです)

カルシウムだけをたくさん摂取しても、ビタミンDが不足すると健康な骨が作られません。

鰯はその2つをバランスよく含んでおり、もちろん良質なたんぱく質も摂取できるため、骨には非常に良い食材と言えます。

我が家では鰯が旬の時期には小骨ごとフードプロセッサーにかけてお豆腐を混ぜて鰯ハンバーグを作ります。

めんどくさがりで時短料理が基本の私にとっては、かなり気合を入れないと作れないのが難点です(笑)

 

節分の話題からマニアックな栄養学の話に変わってしまいましたが「食べ物が消化吸収され、やがて自分の体を作る」と考えると、毎日の食事を大切にしたくなりませんか?

と言いつつ、深夜にお菓子に手が伸びる意志薄弱な自分と、今まさに戦っているところなんですけどね。

 

松原歌奈子