虫歯について
虫歯は口の中の虫歯菌の出す毒素で歯が溶かされてしまう病気です。一度虫歯ができてしまうと、削ってとらないかぎり虫歯は残り広がります。虫歯が広がるまえに見つけ小さなうちにとってしまいましょう。レントゲン写真や口の中を拡大鏡でしっかりとみて虫歯をみつけます。虫歯を削ってできた歯の穴は二度と虫歯ができないようしっかりとセメントで封鎖をしてから詰め物や被せ物を行います。
虫歯が進むと…
虫歯は歯の内側へとすすんでいきます。痛みを我慢して治療せずに放置しておくとどんどん内側へとすすみ、歯の神経まで虫歯の菌でおかされます。そうなると強い痛みを感じます。虫歯が神経の中まで進むと、神経をとる処置が必要になります。歯の神経を取ると健康な歯に比べ歯はもろくなります。なるべく神経をとる処置をさけるよう心がけますが、一旦神経が虫歯におかされてしまうと残念ながら多くの場合は神経を取らなくてはなりません。歯の神経をとって根っこの治療をするようになると治療期間は長くなります。
歯周病について
歯周病は歯を支えるあごの骨が溶けて失われる病気です。原因は口の中に住む何種類かの細菌(歯周病原因菌)です。病気が進行してもなかなか症状があらわれず気づきにくいという特徴があります。
歯周治療について
歯周病の治療は、症状の進み具合を調べる、原因を除去する、病気の進行を防ぐための治療を行うという3つの大まかなステップに別れます。
1.症状の進み具合を調べる:レントゲン写真撮影、口腔内写真撮影、歯周ポケットの測定、磨き残しがある場所をチェックする
2.原因の除去:プラーク・歯石を除去、予防方法の指導(セルフケア)
3.病気の進行を防ぐための治療:歯周病で壊れた組織を整える、合っていない被せ物や詰め物を新しくする、かみ合わせを整える、ナイトガード(マウスピース)をつくる、メンテナンスを定期的に行う
歯周組織(歯を支える歯ぐきとあごの骨)は大事な組織
歯を家に例えると、歯周組織は家の基礎部分、地盤にあたります。地盤がゆるいといくら丈夫な家をたてても長年の風雨や地震などであっという間に家はくずれてしまいます。しっかりとした基礎の上に建ててこそ家は長持ちします。つまり、歯を長持ちさせるにはまずは歯周組織を健康に保つことが重要になります!
わたしのコンセプト
多くの方が歯医者というと、歯を削る、歯の神経を取る、つめる、かぶせる、歯を抜く…痛い苦痛だらけのイメージではないでしょうか。確かにそれも治療のひとつですが、歯だけでなく歯の周辺の組織、歯ぐき、あご、舌、唇など口腔という1つの器官を健康に保つための治療を行うこともわたしたちのしごとです。口腔を健康に保つことが全身の健康に関わることもしだいにわかってきています。歯科医院は、「痛くなったら来るところ」というだけでなく、「健康を維持するために通うところ」と考えています。歯の治療は期間がかかる場合もありますがそれだけ丁寧でしっかりとした治療をしないと長持ちできないのです。わたしのコンセプトは、歯を長持ちさせるために正確な診断と治療を行うことです。歯周治療はその中でも基礎となる治療になります。歯周治療に対する理解を深めていただくため丁寧に説明することを心がけています。忙しい方にもなるべく歯の重要性について気づいていただき治療に積極的に参加していただきたいと考えています。
かみ合わせについて
かみ合わせは口の中だけでなく全身に影響を及ぼす可能性があるので「まさか歯が原因で・・・」なんて思われる方もたくさんいらっしゃいます。歯並びの乱れは見て分かるので自覚しやすいですが、なかなか自覚しにくいものとして「くいしばり」や「歯ぎしり」があります。
寝てる間や無意識のうちにしていることが多く、何となく顎がだるい、顎の関節や頭が痛い、肩や首が凝るなどといった症状が現れます。
かみ合わせに関して早期発見は難しいと思いますが、気になることや思い当たることがありましたら、まずは相談することからはじめましょう。