1月初旬に書店で3歳の子供におねだりされ、デアゴスティーニ社の「週刊おしえて!おしゃべりガイコツ」を購入しました。

毎号パーツを集め、70号でしゃべる人体模型「ホネッキー」を完成させるシリーズです。ちなみに第1号のテーマは頭蓋骨で付録は頭部前面パーツ。

絵本や幼児雑誌に目もくれずにガイコツを選ぶ3歳児…母は複雑な心境ですが、職業柄自分も欲しいと思ってしまいました(笑)

 

先日、第2号が発売されたのですが、テーマはずばり「歯」。付録は歯と下あごでした。

付録の模型はもちろん本物と少し違う点もありますが、よくできていると思います。

冊子も充実しているのですが、その中でタイトルにある「いろいろな動物の歯」を比べるページがありました。

・象の歯は2本のキバ以外には上下左右4本しかなく、一生に6回生え変わる。

・ライオンの30本の歯はすべて鋭いキバで、あまり噛まずに飲み込む。

・オットセイは母親のおなかの中にいるうちに乳歯が永久歯に生え変わる。

・ウサギの歯は生え変わらず、切歯と臼歯が一生伸び続ける。

・サメの歯は何度も生え変わる。

(他にもいくつかの動物が紹介されています)

歯科医師になって10年以上経ちますが、象の生え変わりの回数とオットセイの生え変わりは初めて知りました。

動物によってここまで違う歯ですが、サメの様に無限に生え変わる一部の例外を除き、野生動物に共通する点があります。

それは「野生動物は歯を完全に失うと死ぬ」ということです。

 

私たち人間は歯を完全に失っても、食品を加工することで栄養を摂取したり、歯科医院で総入れ歯やインプラントをして歯の機能を回復することができます。

「歯を失っても死ぬわけではない」と当たり前のように思える環境を築いた先人の努力に感謝ですね。

でもその一方で「歯は本来は生き物の生死に関わるくらい重要なものだ」という認識を持ち、歯を大切にすることを忘れがちではないでしょうか。

 

私たちが毎日何気なくしている食事は、実は私たちの命をつないでいます。

その食事の入り口はお口。そう思うとお口や歯をもっと大切にできるような気がしませんか?

歯を長持ちさせるには、歯科医院での「プロフェッショナルケア」と、歯科医師・歯科衛生士の指導に基づいた毎日の「セルフケア」が効果的です。

「歯科医院は痛くなってから行くところ」ではなく「歯科医院は健康を維持するために通うところ」

この意識の変化が皆さんの健康を守ると思っていただければ、と常々考えております。

 

…しかし「おしゃべりガイコツ」シリーズって70号まであるんですよね。

最後までおねだりされたら本当にどうしましょう(おサイフ的に)…母は不安です

 

松原歌奈子